映画という短歌を詠む
2025年05月20日
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
今月は「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」が公開されます。
前作から時間が経ちましたが、4DXなどの体感型の映画館で観るアクション系の映画の楽しさは格別です。
今回はどんな内容なのか、今から楽しみです。
でも、最近はこうした映画館で観たい映画が減ってきたように思います。
理由は、映画が公開後しばらくするとAmazonやNetflixで公開されるため、それで観れば良いかな、ということがあります。
あえて時間が限られて料金も高い映画館にわざわざ行って観なくても良いと言うことです。
また、Amazon等のネットサービスでは、独自に制作された魅力的な長編作品が多数あることもその理由でしょう。
映画は、1作品2時間程度の短い時間にぎゅっと内容を詰め込みます。
その意味で、映像の「短歌」のようなものに思えます。
ショートムービーに至っては、映像の「俳句」のようなものかもしれません。
映画とドラマどちらが好きかという好みは人によっても異なるでしょう。
でも、Netflixのような長編ドラマのストーリーに慣れてしまうと、2時間程度でも映画の短さが際立ちます。
そうした映画の特徴を考えると、4DXのような体感装置は、物語をより印象づけるという意味でもマッチしていると思います。
ここで一つアニメの映画化について考えると、最近では「キングダム」は成功した例ではないかと思います。
4部作のため、物語の前半を表現し易かったということもあると思います。
原作となる漫画の内容を上手く表現できたかということを成功だとすれば、成功した作品のほうが少ないように思えます。
もちろん、賛否は分かれると思いますが。
その成功の理由が、映画が映像の短歌であることと関係しているのではないかと思うわけです。
つまり、映画に入れるべき物語の鍵となる要素が含まれているかどうかということです。
アニメや漫画のストーリーに親しんだ人が映画を観たときに、映画の情景を違和感なく受け入れられるか。
それが、成功に関わると思うわけです。
映画監督にとって、それはとても難しい作業なのだということが想像できます。
何せ、小説を短歌で表現するわけですから。しかも作品を愛するファンがいる。
そういう意味では、映画化しやすい作品とそうでない作品もありそうです。
今後は漫画やアニメ以外にもスーパーマリオのようにゲームが映画化される例も増えていくと思います。
こうした映画化の流れからは今後も目が離せません。
果たして映画監督は元の作品をどんな短歌に詠むのだろうか。楽しみは尽きません。