老いはエンターテイメント
2023年02月20日
株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。
最近、年を重ねるごとに、これまでとは異次元の段階に入ったことを実感するようになりました。それは体の機能と気持ちのギャップです。ちょっとした運動で負傷したこともあり、えー!と言いたくなるほどに老いてきているという実感があります。純粋に自分がまだまだ若いと思っていただけに、そんなちょっとした出来事にショックを受けます。
こうした老いは、自分で自覚する以外に知る機会もなく、「老いてきたよ。」と親切に耳打ちしてくれる人もいないわけですが、よく考えたら実は周りの年長の先輩達を見ていたら予測はできるわけですし、間接的に教えてもらっていたことに気づかされます。特に幼少の頃から一緒に暮らしていた祖母は、そういう意味では老いの先生です。その生活を思い浮かべれば、リアルな人生すべてが学びに繋がります。そこからいろんなことを想像して今から準備ができます。
社会では核家族化が進んで、じいじやばあばのような高齢者が周りにいない人も多いのではないでしょうか。そうして高齢者の気持ちや老いのリアルを知らずに大人になっているとすれば、高齢者の気持ちが分からない人がいるのも仕方のないことに思えます。これからもっとそういう大人が増えていくのだろうなあ。今こそ老いの先生が必要なのだろう。
自分でこれからますますエスカレートしていくだろう老いという魔法使いは、果たしてどんな機能低下で自分を驚かせてくれるのだろうか。むしろこうした未知の老いの日々をエンターテイメントとして、楽しんだりそれを少しでも克服できるように工夫する生き方に面白さを感じてしまいます。新たな「おら、ワクワクすっぞ!」の世界に突入です。
老いというと悪く捉えがちな社会の評価を、老いても謎の秘術を使う仙人になるような卓越した存在に昇華させることもできるのではないだろうか。そこまででなくても、若さにこだわるのではなく、老いを認め合い、笑い合い、楽しみ合い、幸せの糧にすることができるのではないだろうか。実際にそういう人達がお付き合いしている経営者に多いのは面白いところです。そうか、ここにも先生がいるではないか。
カンフー映画の悪者をやっつける酔拳の使い手のような仙人や、ドラゴンボールの孫悟空を育てた亀仙人のようになれるかはわからないけれど、そこにいるだけでありがたい、そんな仙人のような人に私はなりたい。