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平和ぼけとゆでがえる

2023年09月25日

株式会社ハッピーコンビの荒井幸之助です。

先日、あるビルでエレベータに乗ろうとした時にぎょっとしました。
その日はじっとしていても汗が出る暑い日でしたが、エレベータを待つ人の服装にとても違和感があったからです。

覆面レスラーのような黒い目出し帽のような顔全体を覆うマスクにめがね、口には白いマスク、頭には女性用のエレガントな白い広いつば付きの帽子。
上下の服装は長袖長ズボンで色は全て真っ黒。さらに腕には手の肘くらいまでを覆うビニールのかさかさした手袋を両腕にしていました。見た目はともかく、熱中症にならないだろうか・・。

片手にはこれまたビニールで包まれたバッグを持ち、もう片方には授業で先生が使うような長い柄の指し棒を持って、それを使ってエレベータの上に行くボタンを直接触らずに器用に押していました。
雰囲気からは年配の女性のようです。私はそのすぐそばで、マスクをせずにカバンを持って立っていました。私以外にも女性が一人エレベータを待っていましたが、私と同じくその人をじーっと見ていました。

その後、私は何の意図もなく軽く咳払いをしたところ、その女性が私の顔をものすごい眼力でぎょっと見ると同時に、
ものすごい勢いでその場を走り去りました。あの身のこなしからすると意外と若い人だったのだろうか。それにしても怖いよおお・・・。

感染症を恐れての態度、行動なのだろうか。または何か計り知れない特別な事情があるのではないだろうか。
真意はわからないにしても、何かに不安を抱いての行動だとすれば、その不安はさぞかし大きいだろうと思いました。

コロナ禍以降もインフルエンザが流行ったり、コロナが再流行したりというニュースを聞きますが、私は慣れてしまったのか、コロナが5類になったからか、以前ほど不安を感じることはなくなりました。
でも、その不安の感度には個人差があります。

こうした不安について考える時、安心とセットで安全のことも考える必要があると思います。
安心の対義語は不安です。これは個々が抱く心の問題であり、不安を少しでも和らげるには、正確な情報収集と情報の理解が必要です。しかし不安を抱くのは生物である人として当たり前の感情、反応です。それだけに生きている以上終わりがありません。不安のレベルに違いはあれど、不安を感じることが正常だと言えます。

次に安全ですが、その対義語は危険です。心身に何らかの危害、実害が及ぶ危険はできるだけ避けなければなりません。
できるだけ安全な状態を確保する必要があります。安全でも不安なことはありますが、とにかく安全が確保されることが大切です。
安全にも絶対や終わりはありませんが、できるだけ危険を回避して安全のレベルを高める努力が求められます。

これら安全と危険を縦軸、安心と不安を横軸にして組み合わせたマトリクスで考えると、安全で安心な状態、
安全だけど不安な状態、安心なんだけど実は危険、危険で不安な状態の4つの状態があることになります。

安全で安心な状態なのは、安心できる正確な情報が提供されていて、それを理解できるからだと言えます。
なので、安全だけど不安なのは、そうした情報が足りていないか、情報が理解できていないからだと言えます。

安全なこと事が一番重要だと考えると、危険で不安なら身構えることができるけれど、安心と見せかけて実は危険なのは気を許してしまうため最もやっかいだと言えそうです。
ですから、世の中の様々なニュースや出来事を見聞きするとき、自分が行動するときには、安心と見せかけた危険な状態に注意しなければなりません。

平和になれてしまい身に迫る危険を認識できないことを「平和ぼけ」と表現することがあります。
また、だんだん水がお湯になってきているという危険が迫っているにもかかわらずその変化に気づけず、気づいたら手遅れになっていた「ゆでがえる」なんて言葉もあります。

変化が早い現代の経営においては、経営者の成功体験や過去の常識が、事業が危険な状態なのに幻想の安心を抱き、何も変えない、行動しないということが、事業存続のリスクを高めていると考えます。
これまでの常識や視野にとらわれず、広い視野と時間軸でいまを見直す必要性を強く感じます。

特にご高齢だったり、専門的な仕事や同じ仕事を長くされてきた経営者は要注意だと思います。
自分の事業や仕事とは関わりがなかったり、関わりが少ない世界、他の世代との関わりなど、今こそ思い切って知らない世界に飛び込む勇気、行動が求められていると思います。

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